「あとで始めよう」が、何年も続いてしまった

フリーランスの方から話を聞いていると、iDeCo(個人型確定拠出年金)について「もっと早く始めればよかった」という声をたびたび耳にします。
後悔しているのは、何か特別な失敗をした人だけではありません。「知ってはいたけれど、なんとなく後回しにしていた」というケースが、実はとても多いのです。
独立した年に「落ち着いたら考えよう」と思い、翌年も繁忙期で後回しにし、気づけば数年が過ぎていた――そういう話は、珍しくありません。
フリーランスがiDeCoを後回しにしやすい、典型的な状況

iDeCoの加入を先送りにしやすいタイミングは、いくつかパターンがあります。
独立直後は、収入が安定するかどうかわからない不安から「今は掛金を出す余裕がない」と感じて、手をつけられないことがあります。
収入が増えてきたころには、仕事が忙しくなり「手続きする時間がない」という状態になりがちです。確定申告の時期に「節税できたはずなのに」と気づいても、その年の分はもう間に合わないという経験をした方も少なくないでしょう。
また、フリーランスになりたての頃は、国民年金や国民健康保険の手続きだけでも手一杯で、iDeCoまで頭が回らないというのも、よくある状況です。
なぜ「わかっているのに動けない」のか

iDeCoのメリットは理解していても、行動に移せない理由のひとつは「いつでも始められる」という感覚です。
会社員のように会社が制度を案内してくれるわけではなく、自分で調べて、自分で申し込む必要があります。その「ひと手間」が、忙しいフリーランスには意外と高いハードルになります。
さらに、フリーランスは収入の波があるため、「毎月一定額を拠出し続けられるか不安」という心理も働きます。掛金は月5,000円から設定でき、後から変更もできるのですが、そのことを知らずに「余裕が出たら始めよう」と思い続けてしまうケースも見られます。
「老後はまだ先の話」という感覚も、後回しを加速させる要因のひとつです。フリーランスは目の前の仕事や売上に意識が向きやすく、数十年後のことは優先度が下がりがちです。
入金までの期間が長く、資金繰りが不安になりやすい方へ。請求書を最短即日で現金化できる仕組みもあります。
早く始めればよかったと気づいたとき、何が惜しかったのか

iDeCoを後回しにしたことで「もったいなかった」と感じるポイントは、主に2つあります。
ひとつは、税制優遇の恩恵を受けられなかった期間のことです。iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象になります。フリーランス(国民年金第1号被保険者)の場合、月額の上限は6万8,000円と、会社員よりも大きく設定されています。
この控除を使えていなかった年分の税負担は、後から取り戻すことができません。「あの頃から始めていれば」と計算してみて、はじめて損失の大きさを実感する方も多いようです。
もうひとつは、運用期間の長さです。iDeCoは長期で積み立てる制度であり、早く始めるほど時間を味方にできる可能性があります。ただし、運用する商品によっては元本を下回るリスクもあるため、商品選びは慎重に行う必要があります。
また、iDeCoだけでなく老後の備え全体を後回しにしていた場合、国民年金の受給額が少ないことへの不安も重なりやすくなります。国民年金の免除が将来の受給額にどう影響するかも、合わせて確認しておくと整理しやすいでしょう。
同じ後悔を防ぐために、今日できること

まだiDeCoを始めていない方にとって、準備のハードルを下げる考え方があります。
掛金は月5,000円から設定できます。収入が少ない時期や不安定な時期でも、無理のない金額から始めることが可能です。また、掛金の金額は年に一度変更できるため、収入の波に合わせて調整する余地があります。
手続き自体は、金融機関を選んでWEB上で申し込める場合がほとんどです。必要書類を準備して手続きするだけで、あとは毎月自動で積み立てが進む仕組みになっています。
「確定申告をするついでにiDeCoの手続きを調べる」と決めておくと、動きやすいという声も聞かれます。年に一度、税金と向き合うタイミングを、老後の備えを見直すきっかけにするのは、フリーランスにとって現実的な方法のひとつです。
また、iDeCoと合わせてよく比較されるのが小規模企業共済です。こちらも掛金が全額所得控除になり、フリーランスが利用できる節税の手段として知られています。どちらか一方ではなく、状況に応じて組み合わせることも検討できます。
もう後悔している方へ、今からでも遅くはない理由
「もっと早く始めていれば」と思っている方も、今の時点でできることは残っています。
iDeCoは、2026年現在、加入できる年齢の上限が引き上げられており、60歳を過ぎてからでも条件を満たせば加入できる場合があります(国民年金に任意加入している方など)。制度の詳細は加入時点の条件を確認する必要がありますが、「もう手遅れ」と決めつけてしまうのは早いかもしれません。
フリーランスの相談の中でたびたび出てくるパターンとして、「始めていない理由を探しているうちに、また1年経っていた」というものがあります。完璧な準備が整ってからではなく、小さく始めてみることが、結果として一番の近道になることも多いようです。
今日、金融機関のサイトを1つ開いてみるだけでも、動き出すきっかけになるかもしれません。
よくある質問
Q. フリーランスがiDeCoに加入できる金額の上限はいくらですか?
A. 国民年金第1号被保険者であるフリーランスの場合、iDeCoの掛金の上限は月額6万8,000円です。ただし、国民年金の保険料を免除されている期間は加入できない場合があるため、自身の状況を確認することをおすすめします。
Q. 収入が不安定でも、iDeCoは続けられますか?
A. 掛金は月5,000円から設定でき、年に一度金額を変更できます。収入が落ちた時期には掛金を最低額に下げるという対応も可能です。ただし、iDeCoは原則として60歳まで引き出せない点は、加入前に十分ご確認ください。
Q. iDeCoを始めるのに、特別な知識は必要ですか?
A. 難しい専門知識がなくても手続き自体は可能です。ただし、運用商品を自分で選ぶ必要があり、選んだ商品によっては元本を下回るリスクもあります。各金融機関の資料や公的機関の情報をもとに、自分のリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。
※本記事はプロモーションを含みます。


